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【依頼人のホンネ】昔、士業の存在を知っていれば解決できたかも、人生が変わっていたかもしれないエピソードを聞いてみました!

先月、インターネット上でクラウドワーキングサイトに登録されている方、100名にご協力をいただきアンケートを実施しました。前回の記事で士業のワンストップサービスについての認知度などを中心にその結果をお伝えしました。

前回の記事はこちら
【士業の現実】依頼人の6割は最初に問い合わせた事務所に決めている?アンケート結果から得たホームページ改良のヒント

実を言いますと、アンケートの最終問において「昔、士業の存在を知っていれば解決できたかも、人生が変わっていたかもというようなエピソードがあれば教えてください。」という質問をしていました。

その質問は任意だったのですが、12名の方よりエピソードをいただくことができました。今回、4つのカテゴリに分け各エピソードをお伝えします。なお、いただきました回答の主旨を変えずに文章を一部加筆修正しています。

士業を知らないまま、士業に頼らず…ひとりで立ち向かったエピソード

過去にとある事業を展開しようと思い、さまざまな分野の情報収集に努めてきましたが結果は断念しました。その際に士業の方に相談できていたら当時とは違った方向性も見いだせていた可能性を感じております。現在は各分野の士業の方と付き合いがあり改めてビジネスチャンスを伺っております。(30代男性 自営業)

当時、士業の先生に相談できていれば事業展開をされていた可能性があるということですよね。現在、チャンスを掴む機会を虎視眈々と狙っているとのこと。上手く行くことを願っています。

裁判で負けました。もし依頼をしていれば勝っていたと思うのです。あらかじめ想定していましたので、致命傷は負いませんでした。(40代男性 自営業)

詳しくはわかりませんが、裁判後に信頼できそうな弁護士の先生と出会って、そう考えるようになったのではないでしょうか。

職場トラブルやブラック企業に本当は立ち向かいたかったエピソード

会社の人間関係がうまくいかず上司から退職する流れに持って行かれて退職しました。今思えばモラハラではないかと…弁護士に相談して上司を訴えればよかったと後悔しています。(20代女性 会社員)

ブラック企業に勤めて上司からパワハラを受けました。(30代男性 会社役員)

厚生労働省の平成24年労働者健康状況調査によると仕事や職業生活に関し強い不安、悩み、ストレスとなっていると感じる事柄として41.3%の人が職場の人間関係を挙げています。もしかすると「あのとき泣き寝入りせずに立ち向かうべきだった」と退職してから思われる方も多いのかもしれません。

かなり前に勤めていた職場の残業が月200時間を超えていました。結局、退職の道を選んだのですが、残業時間について士業の先生に交渉してもらっていれば、状況は変わっていたかもしれないです。(40代男性 無職)

もしかすると、退職されたあと、最近になって労働基準法の内容や、労働紛争の代理人になってくれる特定社会保険労務士の先生の存在をお知りになられたのかもしれません。

相続や交通事故など金銭トラブルに泣き寝入りしたエピソード

現在、亡き父の借金を相続し返済中です。最初に借り入れたときの話を聞いた際、納得のいかないことが多くありました。そのときに相談できていたらと後悔しています。(30代女性 会社員)

父親が亡くなったとき、親戚が豹変して「お前の夫に200万円貸していた」と母親に言ってきました。証拠もなく支払う必要もなかったのですが、母親はもし自分が亡くなって、私たち子どもに迷惑がかかったらいけないと考え、毎月、現金書留で少しずつ送っていました。あのとき相談をしていたら、母親はもっと気楽に生きていたかもしれない。本当にくやしい。(40代女性 主婦)

従兄弟に250万円を貸し50万円が返ってきただけで行方不明となりました。のらりくらりとかわされている間に弁護士に頼めば取り返せたはず。(40代女性 無職)

交通事故の示談金(40代女性 会社員)

いずれも、あのとき士業の先生に相談・依頼をしていれば事態が変わっていたかもしれないと感じたエピソード。これは逆に考えると、士業の存在や業務内容が未だに周知徹底されていないことを痛感させられるエピソードでもあります。

本当に人生が変わっていたかもしれないエピソード

身近に弁護士の先生がいれば…と思うことは数多くありました。私の家族は失踪しました。そうなるまでにいろいろなできごとがあり、私だけでは解決できる問題ではありませんでした。当時、相談料を支払い相談した先生は親身さに欠けているような気がしました。この件を今も引きずっています。(40代男性 会社員)

これは親身に対応してくれる先生を知っていれば人生が変わっていたかもしれないエピソードですが、これは士業から離れた私もいろいろと深く考えさせられました。

両親の離婚により生活が困窮し厳しい状況が続きました。当時小学生だった私は「士業」「弁護士」という言葉を知る由はありませんでした。もし、あのとき「弁護士」という言葉を知っていれば、私の生き方も変わっていたのではないかと。両親の離婚から30年以上近く経った現在も考えています。(30代女性 会社員)

弁護士を目指していたかもしれないということでしょうか。貴重なエピソードをいただきました。

今まで知り合いや親戚の紹介でしか頼んだことがありません。もし違う人に頼んでいれば違った対応だったかもしれません。(30代男性 自営業)

このエピソードを読むかぎり、当時依頼された士業の先生の対応に思うところがあったのかもしれません。

まとめ ご紹介したエピソードは一般生活者の士業ニーズの縮図

士業の存在を知らなかった人は、今は士業の存在を知っている人です。だからこそ、あのとき知っていれば状況が変わっていたかもと思われているのではないでしょうか。

今、士業の存在を知らない方がいるとして、そんな方々に先生方がカンタンにできることはウェブサイトで士業制度や業務内容を積極的に告知することだと考えます。

また、今回ご紹介した複数のエピソードは、一般生活者の士業ニーズの縮図でもあります。というのも「亡くなった両親からの相続」「ブラック企業」「勤務状況(給与、残業、雇用形態)に関する不満」など、今年2月に公開された記事『士業に対する「需要」を調査。一般生活者が本当に求めているものとは?』における、法律及び労働の士業需要調査で出てきた10のクラスターと相通じているからです。

■著者紹介

ITC代表 石盛丈博氏

(2002年~2010年まで行政書士登録)

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