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士業事務所お探し中の方必見!賃貸にまつわる4つのポイント&「入りづらい事務所」アンケート結果

もうすぐ2015年10月になりますが、当初消費税が10%になる予定の時期でした。結局増税は1年半先送りになりましたが、私が消費税で思い出したのは「開業のために賃貸借契約を交わしたときに消費税を支払った」ことです。そこで今回はこれから士業として事務所探しをされる方に向けて、賃貸にまつわるエピソードやポイントなどをお伝えしたいと思います。

【事務所探しの基礎知識】事務所と住居の違い

物件を借りるときには契約を交わしますが、契約書の表紙や条文には使用目的について明記されています。事務所として借りるのであれば「事務所」、住居として借りるのであれば「居住用」と明記されます。

 もし個人宅で開業をお考えの方は、今一度契約書を確認いただきたいと思います。契約書に「居住用でその他の用途使用は認めない」との明記があれば大家さんと話し合う必要が出てきます。またこれまで事務所を借りたことがない方にお伝えすべきことは、冒頭で述べたように、「事務所物件は消費税が別途必要」となることです。

例えば、現在5万円の物件にお住まいで事務所用途に契約変更するとなれば家賃は5万4,000円に跳ね上がります(大家さんに家賃の交渉をする余地は残されています)。2017年4月から消費税が10%になりますので、その点も考慮して契約する必要があります。

事務所物件は一般的に敷金などが高く内装が必要となるスケルトン物件が多いのですが、最初は、ワンルームマンションのような物件で初期費用を抑えて始める方も多いです。これまでの経験上、事務所や店舗などが実際に入居しているマンションやオートロックではない建物であれば事務所として借りやすいと思います。

オートロックの建物がなぜ事務所として借りにくいのかといえば、住民以外の第三者の出入りを避けたいとする大家や住民側の要望があるからのようです。また事務所は通常、夜間は無人となるため、防犯上よくないと考える大家さんも多いです。そのため事務所として入居するためには管理会社の独断では決められず、大家さんや近隣住民の理解を得る必要が出てくるのです。

実は事務所物件探しは「不動産業者探し」でもある

Gold scales of justice and books on brown background

 

士業での開業を決意したのち、事務所探しの前にやるべきことが4つあります。

  1. エリアの選定
  2. 事務所物件の相場を知る
  3. 不動産関連の法律をおさらいする
  4. 登録しようとする士業の単位会を訪問して事務所として認められる要件について細かく確認する

特に相場を知ることは重要です。物件の相場を知らずに予算などを提示すると、事務所として似つかわしくない物件を提示されたり、事務所物件は取り扱っていないなどと言われ、門前払いされたりすることもあります。これは、不動産業者が「冷やかし」だと誤解するためです。特に20代の方は、この若さで開業できるわけがないと決めつけられたり妬まれたりすることもあります。外見から冷やかしだと思われないためにも事務所探しは私服ではなくスーツ着用を推奨します。

また、後日連絡をくれるはずだったのに全く連絡がないなど依頼案件を放置する業者も意外と多いのです。事務所探しには相当な時間がかかることは覚悟しておいたほうが良いでしょう。

しかし、これらはあくまでも一部の不動産業者のお話であることを強調しておきます。

そこで大手不動産グループにて37年間勤務され、現在は福岡市南区にて有限会社岩田不動産/不動産無料相談所の主宰として活動されている岩田修三氏に「事務所選びのポイント」をヒアリングしてみたところ、

「不動産物件は、世界に1つしかありません。判断が難しく、感性に委ねることも、ときには正解なのかもしれません。自分の感性に合う物件情報をキャッチすることです。また、不動産に関することは色々なシーンに絡んでいきます。ビジネスパートナーではなくライフパートナーとして付き合える不動産業者との出会いは大事ですね」

とのことでした。

実際に当時25歳で一念発起して事務所を探した私も5、6件目でようやく真剣に話を聞いていただけ、良い物件を紹介してくれた不動産業者との出会いがあったからこそ開業できました。

その不動産業者の方は、事務所として申し分のない物件を一挙に3件も紹介してくれました。その中から、私は「一日の大半を過ごせる場所として自分に合っているかどうか」を判断基準に選びました。隣室が他士業事務所であったことも大きな決め手でした。

事務所物件の最終選定では、ぜひとも「ご自身の感性」で納得のいくところを選んでいただければと思います。士業は顧客のライフパートナーといえる業種ですので、ライフパートナーとして付き合える不動産業者の方との出会いは開業後の強みになるのではないかと思います。士業の事務所探しに最も重要なのは「不動産業者」だといっても過言ではありません。

【参考】事務所の立地と雰囲気についてのアンケート結果

100人による複数回答で、2015年8月31日、インターネット上で士業事務所の立地と雰囲気について意識調査を実施しました(ITC調べ)。

(【参考】:回答者の男女比などは、士業の私服はアリ?「HERO」久利生公平はドラマの世界なのか?【アンケート結果】でご確認いただけます)

【アンケート】もっとも入りづらい士業事務所の立地や雰囲気は?(複数選択可)

入りにくい士業事務所アンケート

(1)雑居ビル…32人

(2)生活感のある個人宅…40人

(3)華美すぎるオフィス…34人

(4)近所…16人

(5)遠方…27人

(6)繁華街…20人

(7)へき地…29人

確かに、士業事務所ではなくても個人宅へ訪問するのは身構えてしまう部分もあり、やはり敷居は高いように感じます。しかしながら私が知る限りでは、登録の際には、単位会などから生活感を出さないように然るべき指導があります。実際に住所は個人宅であったとしても事務所は居住空間とは一線を画しているものですので、その点は多くの方に知っていただきたいことではあります。

意外だったのは、雑居ビルよりも華美すぎるオフィスが不評だったことです。当たり前のことですが、士業事務所は、華美ではなくても清潔感さえあれば良いのではないでしょうか。

■著者紹介

ITC代表 石盛丈博氏

(2002年~2010年まで行政書士登録)

まとめ

  • 事務所賃貸は、使用目的と消費税に注意する必要がある。
  • 士業の事務所探しは不動産業者探しでもあり、通常は、時間がかかるもの。
  • 個人宅でも士業事務所と居住部分は一線を画しているはずなので安心して訪問できる。

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