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士業事務所の様々な広告を出稿した結果【体験談】

私の開業時代を振り返ってみると、行政書士事務所の広告宣伝は決してカンタンではありませんでした。チラシを自分で制作してポスティングしてみたり、およそ10万部発行の新聞の折り込み求人情報枠に掲載してみたりと、いろいろなことを試しました。しかしそのいずれもが一筋縄でいくようなものではありませんでした。

しかし士業の方の大半がかつての私と同じように「広告戦略」で苦戦されているのではないかと思います。そこでまずはオフライン広告の成功率、ポスティングと新聞折り込みなどの反響具合について私の体験談をお話したいと思います。

もちろんこれはあくまでも私個人の経験談ですので、出稿するオリジナル広告のデザインや内容、取扱業務などによっても広告効果は異なるということはあらかじめご了承ください。

オフライン広告宣伝の成功率は、たったの0.2~0.3%

私は行政書士として開業する以前は主に小売業や接客業に携わっていたため、はじめての独立が士業としての開業であり、かつ広告宣伝の知識は何もないまま行政書士事務所をスタートさせました。この本当の意味でのゼロスタートからいろいろな広告方法や広告媒体を試していくようになりました。

その過程で広告代理店の方や広告業界に詳しい方などに情報をいただくようになったのですが、一番印象的だったのは「オフライン広告の成功率はわずか0.2~0.3%」というお話でした。士業の場合はその業態からさらに成功率が落ちるというのが私の正直な実感です。

士業事務所の各オフライン広告の反響

私が開業当時入居していた物件は、運良く看板設置が可能でしたので事務所名と電話番号を記載したシンプルな看板を取り付けるようにしました。また街のあちこちで見かける地図広告にも1度だけ広告を掲載をしてみたことがあります。しかしこれらの結果はというと、看板や地図を見て私の行政書士事務所に相談に来たという方はいませんでした。

また当時事務所近辺エリアにて10万100部を発行する新聞があったのですが、その折り込みの求人媒体の情報枠にも掲載しました。その結果は問い合わせが2件でした。反響率で言うと0.00002%ですが、それでも士業のオフライン広告としては健闘をしたほうではないかと考えています。

最後に当時専門的に特化していた業務は足しげく行政庁に通う必要があったのですが、その最寄り駅にポスター広告も出してみました。しかしこの駅ポスター広告も予想していたほどの広告効果は見られませんでした。

結局私が試した看板広告、地図広告、新聞求人欄、駅ポスター広告はいずれも成功と呼ぶにはほど遠い結果となりました。

そもそも士業事務所の門をたたく方はトラブルや相談ごとを抱えた人に限定されます。飲食店などと比べると士業事務所の利用機会は圧倒的に少ないため、オフライン広告の成功率は「0.2~0.3%」よりも必然的に落ちるのでしょう。そのため士業事務所の広告にはかなりの工夫が必要ですし、時代の追い風に乗ることも重要だと思います。

またオフライン広告の最大の難点は「広告効果が測定しにくい」ということです。事務所に来所された人に「当事務所をお知りになったきっかけは?」と逐一ヒアリングしてデータ収集していかなければ、本当に出稿した広告の効果があるのかどうかの判断はできないのです。

しかし私がそんなオフライン広告で苦戦する中、まだ楽観的でいれたのは幸いなことにWEBで集客を行える環境があったからでした。

士業のWEB集客はもはや必須!事務所の数だけホームページがある

WEB集客はというと、士業事務所の利用機会の限定性というウィークポイントをカバーしてくれるように感じました。それは検索サイトなどで能動的に事務所を探している相談ごとを抱えた人と直に「つながる」ことができるからです。

それゆえweb集客でホームページの開設は必須事項だといえますが、必須であるがゆえにいまや士業事務所の数だけそのホームページも存在すると言っても過言ではない状況になりました。

そのため競争相手があふれることになり、GoogleやYahooなど検索エンジンでの上位表示はカンタンではなくなりました。行政書士の日々の業務のかたわら気が向いた時にサイトを更新していてもなかなか成果に結びつかないのです。しかしそのようなカンタンではない状況下ではあるものの、web集客を成功させるとどの程度のリターンが得られるのでしょうか?

私の経験談に戻ると、開業当時からホームページを作成して試行錯誤を繰り返しながら常にサイトの記事更新は重ねていました。そのせいか一時期は「地域名∔行政書士」のビッグキーワード検索でも上位に表示されることになりました。その結果トータルで見ると、顧客の8割近くがホームページで集客した顧客にまでなりました。Web集客の影響は顧客の構成を変えてしまうほど大きいものだったのです。

そのため、今現在オフライン広告やホームページからの集客に限界を感じている方は、専門サイト*の立ち上げなどを行いweb集客を頑張ってみる価値はあると思います。

 ₍※専門サイトに関しては「【調査】あの大手法律事務所はどれくらいアクセスを稼いでいてるのか?」をあわせてご参照ください₎

しかしweb集客も決してやさしい道ではないことは何度も強調しておきます。私自身がさまざまなホームページの斬新なアイデアや情報力に常に刺激を受け一定の顧客を獲得できた経験がある反面、自分よりも後発のサイトに検索順位で追い抜かれる場面に幾度も遭遇してきたのですから。

結局のところ、オフライン広告もweb集客も期待通りの効果をあげるのはカンタンではありません。しかしもし士業事務所の広告戦略をこれから練るのであれば、私は広告効果測定があいまいなオフライン広告よりも、安価で始められて効果測定が簡単なweb広告をおすすめします。

広告センスのある士業事務所はそれだけで有利となります。そうしたセンスは試行錯誤しながら広告と向き合うことでしか得られないのではないでしょうか。

ITC代表 石盛丈博氏
(2002年~2010年まで行政書士登録)

今回のまとめ

  • 広告宣伝の成功率は0.2~0.3%だといわれている
  • 士業事務所の門をたたく人は限定的で利用機会は少ないので成功率はもっと下がる
  • web集客もカンタンではないが頑張る価値はある
  • 士業も広告センスが重要

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