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もしかしたら本能寺の変は光秀の一通の「文書」で回避できた?

明智光秀が自らの野心から織田信長を討ったとされる本能寺の変。その本能寺の変がなぜ起きたかというと、2人の確執の原因を推測できる長宗我部元親の書簡の存在が、昨年岡山市の林原美術館と県立博物館の発表で明らかとなりました。その書簡で信長が四国支配をめぐり光秀の面目をつぶしたことが読み取れることから、本能寺の変が信長の一方的な四国支配の方針転換に起因する説が有力となりつつあるようです。

ところがこの本能寺の変は行政書士などを介入させ「内容証明」を作成することで最悪の自体を回避できた可能性があるのです。どういうことなのか以下見ていくことにしましょう。

元親が法的手段に出れば、信長は不利。光秀も胸の内を明かせた!

歴史に「if」はないとは言え、私は本能寺の変さえ起こらなければ、日本の歴史は確実に変わっていたと思います。織田信長が天下を統一し「織田政権」が誕生した可能性も否めませんし、戦国の乱世が江戸幕府が創設されるより20年ほど早く収束した可能性もあります。

 昨年見つかった長宗我部元親の書簡は、光秀の重臣であった斎藤利三あてに送られたものです。その書簡で元親は、信長の一方的な四国支配方針の変更に激怒し拒んでいたが、考えた末変更を受け入れることにしたということを綴っていたようです。

どうしてここに明智光秀が関係しているのかというと、斉藤利三と長曾我部元親の正室が遠戚関係にあったため、光秀は信長と元親の間に立ち、連絡調整役をしていたのです。もともと信長と元親の関係は友好的であったため、最初は元親に四国全体の支配を任せる方針でした。ところが、突然信長が一方的に土佐と阿波の南半分に限定する元親に不利な変更をしたため、光秀は主君である信長と激怒した元親との板挟みになってしまったようです。

光秀の状況というのは、まさしく現代でいう中間管理職のようなものです。上司である信長には逆らえないし、取引先の元親が激怒する理由も痛いほどわかる。板挟みによるストレスと面目を潰された悔しい思いは相当なものだったのでしょう。

しかしもしこれが現在であれば、「長曾我部元親と明智光秀が行政書士に依頼して信長に内容証明を出せば、紛争を解決することができたのでは…?」と私には思えます。

まず元親は多くの従業員₍家臣₎の生活を守るために信長に当初の約束を守るように、文書(電子メールも含む)を送ったはずです。それでも信長から反応がなければいよいよ内容証明を送付する手順を踏んでいきます。

光秀も同様です。「この件は信長様が間違っています。私も面目をつぶされ怒っています」ということを書きしたためて信長に文書で伝えることができたのです。

ただ、行政書士などが介入しない段階では、この紛争の解決は見込めない可能性が高いです。というのも権利や義務に関するトラブルの多くは、社会的立場や人間関係といった政治力学的が背景となっています。つまり法的に非がなくても力がない者は力がある者にねじ伏せられてしまうという構図です。

それがどうして行政書士などの介入によって解決が見込めるのでしょうか?

私の持論ですが、トラブルは全て「公」にすべきだと考えています。

力のある者₍この場合信長₎は密室であることをいいことにパワハラや理不尽な要求といった公になると恥ずかしいことをしているケースがあります。そこに行政書士など第三者が介入し公の場に移すことで、紛争を真っ当に解決していく道筋が見込めるのです。

密室での力関係を発揮できず法的にも不利となれば、信長は立ち行かなくなるため自然と解決へと進んでいくでしょう。しかしながら、それで解決に至らない場合もあります。つまり信長から弁護士が紛争を引き継いで民事裁判へと発展するケースも想定されるのです。

それでも信長が一方的に約束を反故にしたのが事実であれば、第三者に指摘されて恥ずかしく思い約束を守ったか、逆ギレしてその場は逃げたとしても最終的には裁判官から約束を守るように諭されその旨の判決が出されたことでしょう。光秀が信長を武力で討つこともなかったと思います。

もちろん、当時は戦国の乱世ですから、主君に逆らうことはタブーの時代、抗議の文書を送ることさえできない世の中だったのでしょう。これはあくまでも私の推測ですが、昨年発見された元親の書簡はこの一方的な信長の約束の反故を公にして後世に残しておくべきだと考えてしたためられたものだったのかもしれませんね。

この元親の書簡の存在で、「自らの野望のために主君を裏切った」光秀像は誤解であった可能性が高くなり、結果的に光秀は面目を潰されて悔しい思いをしたという事実は守られたことになります。

行政書士は内容証明を「依頼人を守るツール」に仕上げることが大切

さてここで内容証明について簡単におさらいしておきましょう。内容証明は日本郵便に勤める郵便認証司(国家資格者)が、いつ、差出人が、誰あてに、どのような内容の文書を送ったのかを証明してくれる書類です。主に法律で認められた金銭的な要求などに使用されることが一般的です。

しかし内容証明は裁判でも証憑書類として認められています。また、内容証明が送られてきた場合に、その返事として自分の思いや考えを伝えるために使う場合もあります。

もちろん、本人が出せるものですが、次の場合は、行政書士など法律で守秘義務が課された国家資格者が委任を受けて出したほうが良いと考えます。

  • はじめて作成される方
  • 法的には非がないのに力関係で不利な場合
  • どうしても感情的な文書を書いてしまう場合
  • 現段階で相手に住所や居所を知られたくない場合
  • 裁判を前提として出す場合(この場合は弁護士または認定司法書士を推奨)

内容証明にこれまで縁がなかった方、初めて内容証明を出す方の多くは知らないかもしれませんが、内容証明で相手方に約束を守るように促し、法的に認められた金銭的な要求をしたからといって、その通りに相手を従わせる法的拘束力はありません。また原本と謄本2通、これらに綴り印や割印が必要で、郵便認証司がいる郵便局で郵送手続きをするため、慣れない方が自分でやろうとすると相当な時間がかかります。

内容証明を出して結果が出ないこともあり得ます。ただし、こういう事実があったことを文書に残すことは決して無駄ではないのです。内容証明の作成をきっかけに力関係が対等になったり、トラブルと無縁となったりと、依頼人を守るツールに変身する副次的効果が得られることもあるのです。

事実元親の書簡は、数百年の時を経たとはいえ、史実を公に示したのですから。文書として形に残す重要性を本能寺の変は私たちに教えてくれるかのようです。

ITC代表 石盛丈博氏
(2002年~2010年まで行政書士登録)

まとめ

  • 権利や義務に関するトラブルの多くが力関係に起因し真っ当に解決できないことが多い
  • 密室ならではのトラブルは公にするべき
  • 内容証明に法的拘束力はないが、思いや考えを伝える手段として有効
  • 行政書士は内容証明を「依頼人を守るツール」に!

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