インバウンドサイトを作るときに知っておきたいこと

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成果を出すSEO/WEBマーケティングとは?士業サイトに活きるオウンドメディア運用の第一歩

現在多くの士業事務所では事業の概要、規模などを紹介するコーポレートサイトを開設しています。しかしサービスに関する情報提供および事業に付随する話題を発信するオウンドメディアを実際に運用している士業サイトはまだまだ少ないものです。

そもそもオウンドメディアとは、ブログに限らず広報誌やメルマガなどを含めた総称のことです。広告など第三者によって情報発信してもらうのではなく。事業者が自身の手によってサービスや商品に関する情報発信を行うメディアをイメージしてもらえばいいでしょう。

またオウンドメディアを運営する主な目的は、集客やブランディングです。しかしオウンドメディアのコンセプトはあっても、それが世間の需要にマッチしているのかどうかは別の話ですし、またオウンドメディア運営の成否は確信の持ちにくいものでもあります。

他にも、オウンドメディアには予算などのコスト面についての問題や、その効果がどれだけ出ているのか、の適切な効果測定が不明瞭なことなどもオウンドメディア開設になかなか踏み切れない悩みどころではないでしょうか?

このようにオウンドメディアの運営には多くの課題、悩みがありますが、適切なSEO/WEBマーケティングを実施することで、士業事務所の運営に活きる財産となります。ここでは士業サイトのオウンドメディア運営を成功させるための考え方を解説したいと思います。

士業オウンドメディアにおける予算の考え方

先ずはオウンドメディアの運営予算について考えてみましょう。予算は多ければ多いほど施策の選択肢も広がるのでよいですが、現実的には無制限に使える予算などありません。むしろ運営者は必要な予算以下の限られた予算でやりくりすることに頭を悩ますことのほうが多いでしょう。

例えばBtoB企業の場合、サイト運用費用の年間予算が1,000万円未満である企業が64.6%という統計データがあります。これはあくまで「サイト運営予算全体」ですが、これを見てもサイト運営にかかる人件費など必要経費だけで年間1,000万円もの予算をねん出するのは企業にとって難しいという現状がわかります。

参考:年間予算は1000万円未満?調査で明らかになったBtoB企業のWebマーケティングの実態

サイト運用費年間予算【グラフ引用元】:http://www.seohacks.net/blog/gaiax/research/

しかし士業サイトの運用には必要経費の内訳として広告費や制作費、サーバー管理費などのランニングコストがありますが、かけた予算に対してどのくらいの効果があるのか、といういわゆる「投資対効果(※ROI)」を考えることが重要です。特に広告費は費用と考えるよりも(事業)投資と捉えることが必要ですし、企業の業務として運用しているオウンドメディアでもこの「ROI」の考え方は切り離せません。

※ROI(Return On Investment)

ROIとは、投資した資本に対して得られる利益の割合。対象から得られた利益を投資額で割ったもの。一般的には割合の値に100を乗じてパーセンテージとして表すことが多い。

事業や資産、設備の収益性を測る指標として一般的なもので、投資に見合った利益を生んでいるかどうかを判断するための重要な指標である。広告などの場合には、収益を費用で除した割合のことを指す場合もある。

引用元:http://e-words.jp/w/ROI.html

つまり限られた予算から、広告費や制作費、運用費を決めるのではなく、獲得したい顧客数から逆算して予算を考えるということがキモとなるのです。

例えば1人の顧客獲得に必要なコストが2万円だと仮定すると、月間10人の新規顧客がほしいのなら20万円の予算をとるという具合です。もちろんこの時の顧客単価は2万円以上であることが望ましいですが、士業サービスの場合、内容によっては単発の依頼からリピーターや顧問契約にいたる可能性が低くありません。この時2回目以降の依頼にかかるコストは0と考えられますので、比較的他業種に比べ運用コストをかけやすい業種といえるかもしれません。この考え方は成果、効果から考えるので、かける予算額も無駄が少なくなり「コストを下げ、顧客単価を上げる」という効率的な考え方を養うことにもなります。

最初から精度が高い予算を出すことは難しいですが、実践すればするほど精度は高くなりますし、ROIを考えることでいかにオウンドメディアが会社の業績に貢献しているのかも分かるようになります。

効果測定(SEO、WEBマーケティング)について

続いてオウンドメディアの効果をどのように評価すればよいのでしょうか?ここでは簡単ではありますが、その効果測定について考えましょう。

効果測定を行うには、先ずは具体的な目的、評価軸を決めなければなりません。その理由は、もしオウンドメディアの運営を複数で行う場合、担当者は運用状況について説明責任を負っているためです。

評価軸を事務所内で共有することは運用がうまくいっているのか、それとも失敗しているのかをスタッフ全体で把握することに繋がります。また、効果測定と一言でいっても多種多様であり、評価する軸によっても結果が大きく変わりますので、評価軸の共有は必要なことです。

現在、オウンドメディアの運営はコンテンツマーケティングが主流となりつつありますが、この効果測定があってはじめてその成否がわかります。多くの顧客を獲得するべく記事を増やす、誰しもそう考えますが、闇雲に記事を増やしても誰にも見られていないのなら全く意味がないことになりますね。

オウンドメディアを運営する目的は大きくわけて二つです。つまり、

  • 顧問契約や相談につながる行動を引き起こさせること
  • ブランディング/企業ロイヤリティを上げること

前者であれば1記事当たりのコンバージョン数(契約数、問い合わせ数)が重要ですので、記事がどれだけ多くの人に見られたかよりも、どれだけのコンバージョンを生み出せたのかを測定することが重要です。また効果測定の一般的なツール「Googleアナリティクス」だと、コンバージョンタグを設定することで計測できます。

後者は多くの人に知ってもらい、企業イメージをアップすることが重要ですので、どれだけ多くのユーザーに見られたかが重要になってきます。つまり「Googleアナリティクス」だとPV(ページビュー)数やUU(ユニークユーザー数)が評価の指標となります。

多くのアクセス解析ツールは記事ごとの数値を計測できるので、効果があった記事、効果がなかった記事が分かりますし、流入の多数を占める「検索キーワード」も分かります。

キーワードを分析することもオウンドメディアの運用、特にSEOにおいては重要です。流入が多いキーワード、コンバージョンに繋がりやすいキーワードを把握することは自社の強みを知ることにもなります。その強みを生かしたコンテンツを作ることこそがSEOだとも言えます。

また、両方の目的も達成するために、目的別にコンテンツを分けて作るのも一つの方法です。自社のオウンドメディアにあった戦略を立ててみましょう。

分析を次のアクション生かす

効果測定をまとめ、分析することは重要ですが、往々にしてレポートを作っただけで満足してしまい、そこから次のアクションにつながらない場合がよくあります。

これは士業事務所内への情報共有や、会議など打ち合わせで「数字」ばかりを求められるという背景もあります。数字は誰の目から見ても一番分かりやすく、かつ説明もあまり必要がありませんので、上司からは「結果だけ教えてくれ」と求められることもあるのでしょう。

とはいえ、大切なのは測定/分析を行い、そこから次のアクションを考えて実行することです(PDCAサイクルを廻すということです)。数字という結果を報告するにしても「なぜ数字が上がった(下がった)のか」の考察を行い、かならず具体的な次のアクションまで計画するようにしましょう。

例えば、ある記事のPVが大幅に上がったとします。その理由を探ってみると「とあるワード」での検索流入が大幅に増えたことが理由だと分かりました。

もっとPVを増やすべく検索されたワードに関連するコンテンツを新しく作成、追加し、かつコンバージョンにも繋げるべく、問い合わせのリンクを文末に追加する。といった具合に、数字だけでなく端的に考察とアクションを報告させれば、オウンドメディア担当者を評価しやすくなるのではないでしょうか。

また、安定した集客を行うには計画的なメディア運用を行うことも良質なユーザーエクスペリエンスを提供するコンテンツを提供、運用することこそが士業事務所経営に活きるオウンドメディアとなるのです。

 

著者紹介

敷田憲司氏。WEBコンサルタント『サーチサポーター』代表。

企業のWEB担当者向けに有用な情報を提供し、業務のヒントとなる情報を自社オウンドメディア『検索サポーター』にて発信中。

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