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世界中にシェアされる「人気コンテンツ」の【作りかた】|会計事務所「BIG4」に学ぶ

最近では会計事務所でもコーポレート・サイトを開設するだけでなく、オウンドメディアを併設するなどしてweb上でより良質なコミュニケーションをはかっているサイトを見かけるようになりました。

webサイトに良質なコンテンツを設置すると自然とユーザーがwebサイトに集まることになります。そして最終的には会計事務所の集客にもつながっていくものですが、会計事務所を運営するほとんどの税理士や公認会計士などは税務/会計のプロフェッショナルではあってもコンテンツ作りのプロフェッショナルではありません。当のコンテンツ作りを専門的に行う人間でさえも、ユーザーとの需給のギャップを埋めるのは苦戦するところです。

そこで「会計事務所はどのようなコンテンツを作っていけばいいのか?」という問いにヒントを与えてくれる調査を行いました。「ビッグ4」と呼ばれるグローバル会計事務所4社を対象に、アクセス解析ツール【ahrefs】を用いて、これら会計事務所のwebサイトに設置されている「人気コンテンツ」を調べてみました。

アーンスト&ヤングの解析画面(▲「アーンスト&ヤング」の人気コンテンツを【ahrefs】で解析した画面)

こちらの解析ツールでは無料アカウントでも人気コンテンツTOP5までを見ることができます。ここで言う「人気」の定義は「各ソーシャルネットワークでシェアされた数」とお考えください。以下、解析結果を見ていきましょう。

4大会計事務所の人気コンテンツは「調査レポート」

解析ツール【ahrefs】によると、リストに上がったコンテンツ20のうち各会計事務所が発行する「調査レポート」は全体の40%を占める人気コンテンツとなりました。会計事務所のように専門性の高い職種が提供する「調査レポート」はマスコミなどにも取り上げられやすく、その分たくさんのユーザーの目に触れる機会があったのかもしれません。

具体的にどのような「調査レポート」が人気を得たかを詳しく見てみると、

■世界29か国、7,800人の次世代ビジネスリーダーたちは現在のビジネスをどう考えているのか?|3,500シェア

(デロイト トウシュ トーマツ)

http://www2.deloitte.com/global/en/pages/about-deloitte/articles/millennialsurvey.html

■74%の女性経営者がスポーツ経験がリーダーシップの育成に役立ったと回答|2,800シェア

(アーンスト&ヤング)

http://www.ey.com/GL/en/Newsroom/News-releases/news-female-executives-say-participation-in-sport-helps-accelerate–leadership-and-career-potential

■2015年、産業別情報セキュリティの現状。増大する脅威と費用|6,100シェア

(プライスウォーターハウスクーパー)
http://www.pwc.com/gx/en/consulting-services/information-security-survey/index.jhtml

■第18回もっとも稼いでいるサッカークラブ選手権|2,600シェア

(デロイト トウシュ トーマツ)

http://www2.deloitte.com/uk/en/pages/sports-business-group/articles/deloitte-football-money-league.html

■2030年の水、食料、エネルギー不足状況の予測|1,600シェア

(KPMG)

http://www.kpmg.com/global/en/issuesandinsights/articlespublications/future-state-government/pages/resource-stress.aspx

などの内容になっています。グローバルに展開する会計事務所ならではの豊富な顧客データを用いたレポートなどはなかなか真似できるものではありませんが、特徴を上げると以下です。

  • 「いま」や「未来」を統計的に分析したタイムリーなもの
  • 「経営者」の視線に焦点を当てたもの
  • 会計や税務に直接的に関係がないテーマ(サッカーや食糧不足など)を専門的な見地からアプローチしたもの

これら4大会計事務所の規模そのままに調査レポートをwebコンテンツとして提供するのは難しいですが、特徴だけを見ると実現性は高いのではないでしょうか。

会計事務所による「企業評価」コンテンツも人気

調査レポートの他の人気コンテンツに目を向けてみると、「世界の起業家ベストオブイヤー2015(アーンスト&ヤング)」、「2015年テクノロジーにいち早く適応した企業500選(デロイト トウシュ トーマツ)」のように、会計事務所が任意の経営者や企業を表彰するコンテンツも人気のようです。

確かにコンサルタントという立ち位置から、さまざまな経営者や企業の会計/財務状況に触れているわけですので、こうした表彰の権威づけとして会計事務所はもってこいの存在かもしれません。

「表彰」となるとやや大仰な印象になってしまいますが、専門性に基づいた「企業評価」コンテンツなら、ビジネス的な需要にマッチするのではないでしょうか。

会計事務所のWebプロモーションも人気コンテンツに

アーンスト&ヤングのwebプロモーション(http://www.ey.com/GL/en/Issues/Business-environment/women-fast-forward)

上図は「アーンスト&ヤング」会計事務所が行っているwebプロモーションのひとつです。こちらは「男女平等が実現するまで80年?もっと前進を早めよう!」という女性の社会的成功を後押しするプロモーションです。

 こちらでは80年もの膨大な時間が刻一刻とカウントダウンされ続けています。「アーンスト&ヤング」が取り組む女性の社会成功の促進という理念を端的に表現しながら、かつ多くの人に伝わりやすいプロモーションですね。こちらは実に9,800人ものユーザーにシェアされ、同事務所の人気コンテンツのひとつとなっています。

まとめ

これまで「ビッグ4」と呼ばれるグローバルに展開する会計事務所の人気コンテンツを見てきました。いずれのコンテンツも「会計事務所」という立ち位置をうまくとらえながら、「会計事務所―顧客」という枠を飛び出して、会計事務所に直接的に縁のなさそうなユーザーまで射程に入れたコンテンツという点でひとつの共通点が見えそうです。

オウンドメディアを運営されている、あるいはたくさんのユーザーとシェアできるwebコンテンツを模索中の会計事務所および士業関係の方はご参考になってみてはいかがでしょうか?

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